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いろいろな問題

2018.10.20

少し長文です。

働き方改革が進むなか、様々な問題が浮きぼりになってきました。

今回、教員の過労死ライン超えが連合の調査で明らかになりましたが、この問題に関連した質問を私も昨年の第4回杉並区議会定例会で、教員の働き方改革と部活動、部活動と総合型地域スポーツクラブについて一般質問を行いました。
教員が長時間労働になる原因として、子供たちに学問を教えることが専門の教員が学習指導要領に定められた教育課程以外の仕事が増えている為です。
その一部の例として、子供のしつけや部活動があげられます。

以前、ドイツの学校に視察に行きましたが、ドイツの学校では、教員は子供達に学問は教えますが、しつけは行わないそうです。それは家庭が行う事だと話していました。
たとえば、日本では子供が地域などで 何か悪い事をした場合、通っている学校に連絡が入り教員が対応するなどのケースがありますが、ドイツではそのような事は一切ないようです。あくまでも家庭の仕事だそうです。

部活動についても、学習指導要領の中では教育課程以外の仕事であり、必ず教員が行わなくてはならない仕事ではありません。
歴史的に教員が部活動の顧問や指導を行ってきましたが、部活動という制度は日本固有の文化であり、世界中探してもこうした制度を導入している国はありません。
当然、外国の方に部活動を説明、理解してもらう事は一苦労です。

教員の方が部活動の指導をする事は必ずしも否定はしませんが、過労死ラインを超えてまで、教育課程以外の仕事を行う必要はありません。むしろ教員以外の地域の方やスポーツインストラクターの方が行うべきと考えます。
国は部活動支援策として、教員以外の方が部活動の指導や大会の引率が出来る部活指導員制度の導入を進めていますが、責任の重さや低収入などもあり部活指導員の確保は困難となっています。

杉並区では、既に部活動の指導を地域の方が行う外部指導員やプロのスポーツインストラクターの方などが指導する部活動活性化事業が導入され展開されています。
ある意味、杉並区の教育委員会は教員の働き方を以前から問題視して、部活動支援策を先取りしてしっかりと先進的に対応してきた事になります。現在の井出教育長の先見性と手腕を高く評価します。

いずれにしても教員の方が子供達と、しっかりと向きあいながら、一定程度の時間的余裕のなかで学問を教えることに専念出来る環境は必要ではないでしょうか。
今後の文部科学省の対応を注視していきます。

昨年、第4回杉並区議会定例会の一般質問の内容は、杉並区議会のHPから議事録をご参照下さい

URL:杉並区議会のページ

スポーツ庁が昨年5月にまとめた運動部活動の現状については、以下のURLを参照下さい。

URL:スポーツ庁が昨年5月にまとめた運動部活動の現状(PDF)

杉並区議会議員 安斉あきら
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